こんにちは!やん(@yan_blog3)です。
本記事では、米国の石油・天然ガス会社のヘス(HES)の会社概要、財務状況について解説します。ご興味ある方はぜひ記事をご覧ください。
\石油・天然ガス関連19銘柄まとめ記事はこちら/
参考)広瀬隆雄さん(通称:じっちゃま)の動画や記事、ツイートはとても勉強になるので、ご興味ある方はぜひ下記記事ご覧ください。
ヘスの場合、ちょっと特殊ですね。南アメリカのガイアナ沖に大きな海底油田を発見、生産が開始されたばかりです。その含み価値は足下の利益だけでは測れません。
午前1:01 · 2022年1月13日
ちなみにガイアナのGDP成長率は;2018年4.4%、2019年5.4%、2020年43.5%、2021年20.4%、2022年48.7%、2023年32.1%、というべらぼうな成長を記録中です。
午前1:06 · 2022年1月13日
まとめ
はじめにまとめです。
・経済活動再開による原油需要増加予想と供給懸念拡大により原油・天然ガス価格が高騰している
・ヘス(HES)はガイアナ沖の海底油田等の開発・生産を行う米国の石油・天然ガス会社。
・2021/12期の売上高は7,437百万ドル(YoY +60%)、営業利益率 +27% 当期純利益率+8%。
▶︎2021/12期(Q4)の売上高は2,237百万ドル(YoY +69%)、営業利益率は+30%、当期純利益率+12%。
・2021/12期の営業CFマージンは+39%
・2021/12期の自己資本比率は34%、流動比率142%、固定比率230%、固定長期適合比率93%
・配当利回り(予想)は1.1%、
・現在の株価は91.78ドル、PER(実) 145.7倍
業績は回復しつつあり、石油価格の高騰を追い風に、更に業績の向上が期待できるので面白い銘柄と思いました。また生産が開始されたガイアナ沖の海底油田の寄与も楽しみです。ただ、他にも期待値の高いエネルギー銘柄が複数あるので、他と比較しながら投資検討をしていきたいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
原油・天然ガスの市場動向
会社概要・財務状況を見る前に、まずは原油・天然ガスの市場動向を確認していきます。
原油価格の高騰
まずは原油価格から確認していきます。原油価格の指標のWTIの推移は下記の通りで、7年ぶりの高値を付けるほど急上昇しています。
天然ガス価格の高騰
続いて天然ガス価格を確認します。天然ガス価格は昨年の夏頃から急上昇しています。
価格高騰の背景:需要増加予想と供給懸念
原油・天然ガス価格高騰の背景には、コロナで低迷した経済が再開する中での原油需要の増加が予想されること、また原油・天然ガスの供給懸念の拡大があります。
原油・天然ガス価格高騰の要因を5つ挙げます。
① 経済活動再開により原油需要が増加すると予想されている
② 先進国では脱炭素社会に向けて原油生産を制限(原油生産量を増やすことができない)
③ OPEC(石油輸出機構)は増産による原油安を懸念して増産に慎重な姿勢
④イラク・トルコの主要パイプライン爆発による供給懸念(復旧済み)
⑤ロシアがウクライナに侵攻すれば、ロシア-ドイツの天然ガスの海底パイプライン「ノードストリーム2」が停止される可能性があり、欧州全体のエネルギー供給懸念が拡大している
全部紹介すると長くなるので、いま特に注目を集めている⑤ロシアのウクライナへの侵攻について説明します。
ウクライナは欧州連合(EU)とロシアの両方と国境を接しており、旧ソビエトだったことからロシアと繋がりの深い国です。
現在、ウクライナとロシアの国境付近に数万人規模のロシア軍が集結しており、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が懸念されています。
これに対して、ドイツのショルツ首相は、ロシアがウクライナに侵攻すれば、ロシアの天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノードストリーム2」の停止を検討するとコメントしています。
もしロシアがウクライナに侵攻することがあれば、ロシアからの天然ガス供給が減少し、これは天然ガス価格の急騰を招く恐れがあります。この問題は現在進行中で、どう転ぶか分からない状況ですが、こういった地政学リスクもエネルギー資源の高騰の一つの要因となっています。
ロシアとの対立が欧州全体に与える影響については以下の記事を参照ください。
会社概要
ヘス(HES)はガイアナ沖の海底油田等の開発・生産を行う米国の石油・天然ガス会社です。
HES の詳細についてご興味ある方は、リンク先から会社ウェブサイトやプレゼンテーション資料をご覧ください。
財務状況
続いて、業績や財務状況を確認していきます。
※財務関連のデータは財務諸表を参照しています(出所:以下の同社ホームページ)
売上・営業利益・当期純利益(年次)
年次の売上・営業利益・当期純利益は以下の通りで、2021/12期の売上高は7,437百万ドル(YoY +60%)、営業利益率 +27% 当期純利益率+8%となっています。
売上・営業利益・当期純利益(四半期)
四半期の売上・営業利益は以下の通りで、2021/12期(Q4)の売上高は2,237百万ドル(YoY +69%)、営業利益率は+30%、当期純利益率+12%。となっており、売上・利益率ともに堅調に推移していることが分かります。
キャッシュフロー・営業CFマージン
年次のキャッシュフロー、営業CFマージンの推移は以下の通りで、2021/12期の営業CFマージンは39%と高い水準にあることが分かります。
バランスシート(安全性)
続いて財務的な安全性を見ていきます。
2021/12期の自己資本比率は34%、流動比率142%、固定比率230%、固定長期適合比率93%となっています。
自己資本比率 | 34% |
流動比率 | 142% |
固定比率 | 230% |
固定長期適合比率 | 93% |
配当
一株当たり配当の推移は以下の通りです。2021/12期の一株当たり配当(実績)は1.0ドル、現時点での予想配当利回りは1.1%となっています。
株価
最後に株価を確認していきます(2022年1月14日時点)。
現在の株価は91.78ドル、PER(実) 145.7倍となっています。
出所:Trading View
業績は回復しつつあり、石油価格の高騰を追い風に、更に業績の向上が期待できるので面白い銘柄と思いました。また生産が開始されたガイアナ沖の海底油田の寄与も楽しみです。ただ、他にも期待値の高いエネルギー銘柄が複数あるので、他と比較しながら投資検討をしていきたいと思います。
(※投資は自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
<リアルタイムチャートはこちら>
まとめ
最後にまとめです。
・経済活動再開による原油需要増加予想と供給懸念拡大により原油・天然ガス価格が高騰している
・ヘス(HES)はガイアナ沖の海底油田等の開発・生産を行う米国の石油・天然ガス会社。
・2021/12期の売上高は7,437百万ドル(YoY +60%)、営業利益率 +27% 当期純利益率+8%。
▶︎2021/12期(Q4)の売上高は2,237百万ドル(YoY +69%)、営業利益率は+30%、当期純利益率+12%。
・2021/12期の営業CFマージンは+39%
・2021/12期の自己資本比率は34%、流動比率142%、固定比率230%、固定長期適合比率93%
・配当利回り(予想)は1.1%、
・現在の株価は91.78ドル、PER(実) 145.7倍
業績は回復しつつあり、石油価格の高騰を追い風に、更に業績の向上が期待できるので面白い銘柄と思いました。また生産が開始されたガイアナ沖の海底油田の寄与も楽しみです。ただ、他にも期待値の高いエネルギー銘柄が複数あるので、他と比較しながら投資検討をしていきたいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。