こんにちは!やんです。

・株価が下がった局面で優良銘柄を仕込みたい。そのためにも優良銘柄を調べておきたい。
・投資するからには、企業のことをしっかり理解したいけど、企業分析は難しいし面倒!
そんな方に向けて、営業利益が55%を超える高収益企業オービック(4684)について分かりやすく解説します。
結論


はじめに結論です。
・オービックは統合業務システムのワンストップ・ソリューションを提供する企業
・①自社開発・直接販売、②システム導入〜保守運用サポートまでのワンストップサービスが強み
・2021年3月期の売上高は約838億円と過去10年間で1.7倍の成長
・営業利益率57%、当期純利益率45%、営業CFマージンは49.7%と非常に収益性が高い
・自己資本比率 89%、流動比率 681%、固定比率51%と財務的な安全性は高い
・株価は下落傾向で20,890円(PER約48倍)まで下落している(2021年10月9日時点)
今回の分析からも、オービックは、独自の強みを持ち、収益性・安全性も非常に高い優良銘柄であることが分かりました。
懸念材料としては、今後のクラウド化の進展がオービックの事業にとっては悪材料になる可能性があるで、オービックの事業の状況は注視する必要があります。
現在の株価は高値の24,000円付近から20,890円まで下落していますが、PERは約48倍と高い水準にあります。
オービックを含めて最近は株価が下落していることから優良銘柄の購入を検討されている方も多かと思いますが、私は①「懸念材料が多すぎる」、②「オービックの株価が高い(100株で200万円を超える)」という2つの理由でも、もう少し様子を見て購入を検討したいと思います。
①「懸念材料が多すぎる」については、米国のテーパリングや債務上限問題、中国の恒大集団のデフォルト問題、など現在は懸念材料が多く、どこかで株価が更に急落するリスクがあるため、今はあまりリスクを取りたくないという理由です。
②「オービックの株価が高い(100株で200万円を超える)」については、そのままの理由です。
これが少額で購入できる銘柄なら少量だけ買って株価が下がった買い増しを考えるのですが、オービックは100株で200万円を超える銘柄なので、いま購入して株価が更に下落した際に、気軽に買い増しすることが難しい額であるため、もう少し様子を見たいと思っています。
(※投資は自己責任です。ご自身の判断、責任でお願い致します)


会社概要(オービックとは?)


オービックは、基幹系統合業務システムを構築・運用するためのソリューションを提供する企業です。
オービックが提供する統合業務ソフトウェアは、会計・人事・労務システム等、どの企業でも利用する基幹系システムのソフトウェアです。
会社概要 | |
---|---|
本社所在地 | 東京・中央区 |
設立 | 1998年 |
上場 | 2012年 |
事業 | ・システムインテグレーション ・システムサポート ・オフィスオートメーション |
従業員数 | 2,049人 |
売上高 | 838億円(2021年1月) |
企業HP | URL |
IR資料 | URL |
オービックの強み
オービックの強みとして、①自社開発・直接販売、②ワンストップ・ソリューションの2点が挙げられると思います。
1点目の「自社開発・直接販売」については、自社開発・直販を行うことで中間コストを省き収益性を高められるだけでなく、直接エンドユーザーのニーズを把握し、タイムリーにソリューション提供することにも寄与します。
2点目の「ワンストップ・ソリューション」については、システムの導入コンサルティング〜システム構築〜運用保守サポートまでを一貫で提供することで、顧客からするとオービックにシステム構築〜運用保守まで委託できるため、選ばれやすくなります。
オービックの懸念材料
オービックの懸念材料としては、「クラウド化の流れ」が挙げられると思います。
世の中ではクラウド型のサービスをサブスクリプションで利用するケースが増えており、社内システム構築からクラウド化への流れが加速しています。
クラウド化の進展を考えると、長期的にはオービックのサービスは衰退してしまう可能性があります。但し、大企業などが導入済みのサービスからクラウドサービスへ移行する際のスイッチングコストもありますし、オービックはかなり強い基盤を築いているため、すぐに業績が傾くということはないかもしれません。
いずれにしろ、クラウド化の流れは懸念材料になるため、オービックが如何に適応していくかは注視すべきと思います。


業績・財務状況


続いて、オービックの業績と財務状況について解説します。
(財務データの参照元は以下のとおりです)


売上・営業利益
オービックの2021年3月期の売上は約838億円、2012年3月期比で173%と1.7倍以上に成長しています。
売上高の成長性も高いのですが、注目すべきは収益性の高さです。
営業利益率57%、当期純利益率45%と収益性はかなり高い水準で推移しています。


EPSについても過去9年を見ると堅調に成長していることが分かります。


セグメント別売上を確認すると、システムインテグレーションの割合が一番大きいですが、
システムサポートが大きく成長していることが分かります。


バランスシート(安全性)
続いて、オービックの財務的な安全性を見ていきます。
自己資本比率 89%、流動比率 681%、固定比率51%と財務的な安全性は高い状態にあります。
流動比率 | 681% |
当座比率 | 680% |
固定比率 | 51% |
固定長期適合比率 | 49% |
自己資本比率 | 89% |




キャッシュフロー
次にキャッシュフローを見ていきます。
各キャッシュフローと現金及び同等物の推移は以下のとおりです。
過去10年の営業CF、フリーCFは常にプラスで、現金・同等物が積み上がっています。


2021年3月のオービックの営業CFマージンは49.7%、フリーCFマージンは43.2%とキャッシュを生む力が非常に高いことが分かります。




株価


最後に株価を確認していきます(2021年10月9日現在)。
2021年9月には株価が24,000円近くまで上昇していましたが、現在は20,890円まで下落しています。


PERは、2021年10月9日時点で約48倍まで下がっています。


まとめ
最後にまとめです。
・オービックは統合業務システムのワンストップ・ソリューションを提供する企業
・①自社開発・直接販売、②システム導入〜保守運用サポートまでのワンストップサービスが強み
・2021年3月期の売上高は約838億円と過去10年間で1.7倍の成長
・営業利益率57%、当期純利益率45%、営業CFマージンは49.7%と非常に収益性が高い
・自己資本比率 89%、流動比率 681%、固定比率51%と財務的な安全性は高い
・株価は下落傾向で20,890円(PER約48倍)まで下落している(2021年10月9日時点)



最後までご覧いただき、ありがとうございました。