好決算が続いていることや、広瀬隆雄さん(じっちゃま)が注目されていることからOKTA(オクタ)について興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。

OKTAに投資しようかな〜
でも投資するからには、企業の事業内容・財務状況について理解したうえで投資したい…でも難しいし面倒!
そんな方に向けて、本記事では、クラウド型ID管理・統合認証サービス(Identity as a Service :IDaaS)を提供するOKTAの会社概要、財務状況について解説します。
まとめ


はじめにまとめです。
・予想と結果:EPS○、売上高○、ガイダンス(EPS○、売上高○)
・2021/10期の売上高は$351M、営業利益率 -57%
・2021/10期の売上高成長率(前年同期比)は+62%と高い成長率を維持
・2021/10期の営業CFマージンは+26%
・2021/10期の自己資本比率は65%、流動比率は289%、固定比率は103%
・OKTAはクラウド型ID管理・統合認証サービス(Identity as a Searvice: IDaaS)のリーダー企業
・OKTAのサービスを導入する企業の実績は10,000社以上
・有力な競合企業Auth0の買収・統合により更に競争力の強化がされている
・2021/01期の売上高は$835M、営業利益率 -24%
・2021/01期の売上高成長率(前年同期比)は+43%と成長性が高い
・2021/01期の営業CFマージンは+15%で、年々向上している
・2021/07期の自己資本比率は68%、動比率は315%、固定比率100%
・OKTAは好業績が続いており、新型コロナウィルス感染拡大前の2020年1月頃の株価140ドルから、現在の株価は約198ドルまで上昇(直近はオミクロン株の影響で下落)。PSRは約30倍(2021年12月1日時点)
個人的には、OKTAについては、広瀬隆雄さん(じっちゃま)が紹介されていた、「業績が良ければ買う・ホールド、悪ければ売る」というスタンスで投資を検討していきたいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
会社概要(オクタとは?)


オクタ は米国カリフォルニア州に拠点を置くクラウド型ID管理・統合認証サービス(Identity as a Service :IDaaS)を提供する企業です。
会社概要 | |
---|---|
本社所在地 | 米国カリフォルニア州サンフランシスコ |
設立 | 2009年 |
上場 | 2017年(OKTA) |
事業 | IDソリューション(セキュリティ) |
従業員数 | 4,176人 |
売上高 | $ 875 百万ドル (2021年1月) |
企業HP | URL |
IR資料 | URL |
オクタはIDaaSの大手で、オクタのサービスは、顧客のID管理やログインの利便性向上に役立ちます。オクタのサービスにより、顧客はSSO(シングル・サインオン)を利用して1回の認証で複数のシステムにログインすることができ、煩わしいID管理やログインの手間を軽減することができます。
近年は複数のWebサービスを利用することが増え、ID管理やログインの手間が増えたこともあり、オクタのサービスの導入が増加しています(導入実績10,000社以上)。オクタのサービスの概要は以下の通りです。また、OKTAが先日、有力な競合企業Auth0と経営統合しており、更に競争優位性が高まったと考られます。
- 面倒なID管理を一元化できる
- シングルサインオンで複数のWebサービスに簡単にログインできる
- 多要素認証(複数の要素で認証)で堅牢性を強化している
- クラウドサービスだけでなく、ITインフラ、アプリケーション、APIとの統合も対象範囲
- 評価が高く導入実績は10,000万社以上。Auth0との統合により更に競争力が強化される。
SSO(シングルサインオン)とID管理、OKTAについては以下の動画(5分程度)の説明が分かり易かったので、ご興味ある方はご覧ください。


市場規模


次にオクタが対象とするIDサービスの市場規模ですが、オクタのプレゼンテーション資料によると、TAM( Total Addressable Market:実現可能な最大の市場規模)で$80B(約8兆円)と想定されており、2023年には436億USドル(約4兆4000億円)の市場規模になると予想されています。
Webサービスの進展が加速し、各ユーザーが各サービス毎にIDを持つと考えると、今後のID統合管理サービス市場の成長性にも期待感を持てます。




業績・財務状況


続いて、OKTAの業績と財務状況について解説します。(財務データの参照元は以下のとおりです)
売上・営業利益(年次)
年次の売上・営業利益は以下の通りです。
2021/01期の売上高は$835M、営業利益率 -24%となっており、売上が急成長しつつ、営業利益率のマイナス幅は縮小していることが分かります。


売上・営業利益(四半期)
四半期の売上・営業利益は以下の通りで、2021/10期の売上高は$351 M、営業利益は-57%となっています。売上は堅調に成長していますが、直近では投資が嵩んでいるようで、営業利益のマイナス幅は拡大しています。


売上高 成長率(年次)
年次の売上高成長率(前年同期比)は以下の通りです。2021/01期の売上高成長率(前年同期比)は+43%となっており、成長率は下落しているものの、依然として高い成長率で推移していることがわかります。


売上高 成長率(四半期)
四半期の売上高成長率(前年同期比)は以下の通りです。2021/10期の売上高成長率(前年同期比)は62%となっています。売上高成長率は徐々に下がりつつありましたが、2021/07期以降は成長率が上昇していることが分かります。


OKTAの売上・FCFマージン目標(FY26)
OKTAのプレゼンテーション資料によると、同社はFY26の売上目標を$4B、FCF(フリーキャッシュフロー)マージンの目標を20%と置いています。


EPS (年次)
年次のEPS推移は以下の通りで、2021/01期のEPSは-2.09USDとなっています。


EPS (四半期)
四半期のEPSの推移は以下の通りです。




キャッシュフロー(年次)
年次のキャッシュフローは以下の通りです。営業CFはプラスで拡大していますが、投資CFで多額の支出があり、財務CFで資金を調達しています。


キャッシュフロー(四半期)
四半期のキャッシュフローは以下の通りです。


営業CFマージン(年次)
年次の営業CFマージンは以下の通りです。2021/01期の営業CFマージンは+15%であり、営業CFマージンは徐々に高まってきていることが分かります。


営業CFマージン(四半期)
四半期の営業CFマージンは以下の通りで、2021/10期の営業CFマージンは26%と高い水準で推移しています。


バランスシート(安全性)
続いて財務的な安全性を見ていきます。
2021/07期の自己資本比率は66%、流動比率は289%、固定比率103%であり、当面は財務的な安全性としては問題はなさそうです。
自己資本比率 | 66% |
流動比率 | 289% |
固定比率 | 103% |
固定長期適合比率 | 77% |






株価


最後に株価を確認していきます。下にはリアルタイムチャートを掲載しますが、2021年12月1日現在の株価について見ていきます。(※初稿:2021/10/1、リライト:2021/12/01)
オクタ(OKTA)の株価は、新型コロナウィルス感染拡大前の2020年はじめ頃に約140ドル付近でしたが、新型コロナウィルス感染拡大後は、OKTAの好業績が続いており、2021年12月1日時点では198ドルとなっています(直近はオミクロン株の影響で下落)。


PSRは、2021年12月01日時点で約30倍となっています。


OKTAは好業績が続いており、2021/12/01発表の決算も良好だったことから株価上昇が期待できそうですが、新型コロナウィルスの変異種(オミクロン株)の感染拡大懸念もあるため、状況を注視しながら投資判断をしていけたらと思います。
まとめ
最後にまとめです。
・予想と結果:EPS○、売上高○、ガイダンス(EPS○、売上高○)
・2021/10期の売上高は$351M、営業利益率 -57%
・2021/10期の売上高成長率(前年同期比)は+62%と高い成長率を維持
・2021/10期の営業CFマージンは+26%
・2021/10期の自己資本比率は65%、流動比率は289%、固定比率は103%
・OKTAはクラウド型ID管理・統合認証サービス(Identity as a Searvice: IDaaS)のリーダー企業
・OKTAのサービスを導入する企業の実績は10,000社以上
・有力な競合企業Auth0の買収・統合により更に競争力の強化がされている
・2021/01期の売上高は$835M、営業利益率 -24%
・2021/01期の売上高成長率(前年同期比)は+43%と成長性が高い
・2021/01期の営業CFマージンは+15%で、年々向上している
・2021/07期の自己資本比率は68%、動比率は315%、固定比率100%
・OKTAは好業績が続いており、新型コロナウィルス感染拡大前の2020年1月頃の株価140ドルから、現在の株価は約198ドルまで上昇(直近はオミクロン株の影響で下落)。PSRは約30倍(2021年12月1日時点)
個人的には、OKTAについては、広瀬隆雄さん(じっちゃま)が紹介されていた、「業績が良ければ買う・ホールド、悪ければ売る」というスタンスで投資を検討していきたいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

