ポーランド株への投資はこれから魅力的なの?
どんな銘柄があるの?
そんな方に向けて書きました。
この記事を読むメリットは以下の通りです。
- ポーランド株が注目される理由が分かる
- ポーランド関連ETFの具体的な銘柄が分かる
- 自分で投資を考えるための材料が得られる
本記事の中では、以下の内容を紹介します。
- 新興国・フロンティアマーケットとは
- 新興国に資金がシフトする理由
- ポーランドのGDP成長率、人口動態の予想
- ポーランドETFの構成銘柄・PER・チャート
- ポーランド関連ETFを取り扱う日本の証券会社
- 私自身が投資するか(参考)
本記事は、私自身がポーランド関連ETFへの投資を考えるために整理した情報です。
新興国ETFへの投資を考える際の一助になると思うのでぜひ最後までご覧ください。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
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新興国・フロンティアマーケットETF全般については
こちらの記事で紹介しています
新興国・フロンティアマーケット銘柄とは?
まずはじめに「新興国」「フロンティアマーケット」銘柄について説明します。
新興国銘柄とは、中国、台湾、インド、韓国、ブラジル、メキシコなどの新興国の株式を指します。
フロンティア・マーケット銘柄は、新興国よりも更に小さい市場の銘柄で、
ベトナム、ナイジェリア、ペルー、カザフスタン、ルーマニア、エジプト、バングラデシュなどの国の株式を指します。
中国、台湾、インド、韓国、ブラジル、メキシコなど
ベトナム、ナイジェリア、ペルー、カザフスタン、ルーマニア、エジプト、バングラデシュなど
新興国より小さい市場は「フロンティアマーケット」という分類があるんですね
なぜいま新興国ETFが注目されているのか?
なぜいま新興国・フロンティアマーケット銘柄に注目するのでしょうか?
米国の利上げペース鈍化、新興国へマネーがシフト
今年に入り米国では急速な利上げが行われてきました。
米国での利上げ予想は下の後藤さん(@goto_finance)のグラフが分かりやすいので以下ツイートを参照ください。
しかし、CPIの数値も落ち着いてきたことから、今後は利上げペースが鈍化すると見られています。
(参照:利上げペース鈍化「間もなく適切」=FOMC議事要旨)
これまでは米国での急速な利上げによって、世界の資金が金利の高い米国へ流入していました。
これが米国での利上げペースが鈍化、来年には利下げに転換すると、逆にドルが下落し、資金が米国から新興国へ流出することが予想されます。
この傾向は過去のドル指数、新興国株の関係からも見てとれます。
以下はドル指数と新興国株ETF(EEM)のチャートですが、ドル指数と新興国株は逆相関の関係にあることが分かります。
成長余地のある国へ資金がシフトする
米国から流出する資金は、成長余地の大きな新興国にシフトすると考えられます。
ちなみに、中国については中国政府が投資家から敬遠される政策を取り始めており買われにくい状況です。
どの新興国が魅力的かを考える材料として各国のGDP成長率、人口動態の予想を確認しましょう。
各国のGDP成長率
各国の2022年、2024年のGDP成長率を下表に整理しました(参照:IMF)。
インドやベトナム、フィリピン、インドネシアなどはGDP成長率5%以上と高い成長が予想されています。
特にナイジェリアは、人口が大きく増加する予想で、2024年のGDP成長は12.5%と予想されています。
各国のGDP成長率予想
国 | 2022年 | 2024年 | 関連ETF |
---|---|---|---|
ベトナム | 7.0% | 6.6% | VNM, FM |
バングラデシュ | 7.2% | 6.5% | FM |
インド | 6.8% | 6.8% | EPI |
エジプト | 6.6% | 5.2% | FM |
フィリピン | 6.5% | 6.0% | EPHE |
インドネシア | 5.3% | 5.4% | EIDO |
マレーシア | 5.4% | 4.9% | EWM |
トルコ | 5.0% | 3.0% | TUR |
ルーマニア | 4.8% | 3.8% | FM |
ポーランド | 3.8% | 3.1% | EPOL |
ナイジェリア | 3.2% | 12.5% | FM |
ブラジル | 2.8% | 1.9% | EWZ |
ペルー | 2.7% | 3.2% | FM |
カザフスタン | 2.5% | 4.5% | FM |
メキシコ | 2.1% | 1.8% | EWW |
日本 | 1.7% | 1.3% | – |
アメリカ | 1.6% | 1.2% | VTI |
各国の人口動態
人口が多い国ほどGDPは高くなるので、各国の人口動態の予想も確認しておきます。
グラフを見やすくするために、2種類のグラフを掲載します。
インドは中国を抜き世界1位の人口になると予想されています。
また、ナイジェリアとインドネシア、バングラデシュなどは、特に人口が伸びることが分かります。
(参照: Our World in Data)
①人口予測(〜2100年・インド,中国を含む)
②人口予測(〜2059年・インド,中国を除く)
ポーランドに注目
ポーランドはいくつかの理由で注目の国です。
その理由について、ポーランドの基本情報、GDP成長率、人口予測、消費者物価指数、政策金利、ウクライナ復興のjハブ拠点としての重要性、などの観点から紹介していきます。
ポーランドの基本情報
ブラジルの基本情報を下表にまとめました。
基本情報 | |
---|---|
国名 | ポーランド共和国 Republic of Poland |
面積 | 約32.3万km2(日本の約85%) |
首都 | ワルシャワ |
人口 | 約3,800万人(2022年4月、ポーランド中央統計局) |
産業 | ・食品・飲料・自動車 ・金属・金属品 ・電機電子機器・ゴム・プラスチック |
公用語 | ポーランド語 |
宗教 | カトリック(91.9%) |
政体 | 共和制 |
GDP | 約5,740億ユーロ(2021年、欧州委員会) |
通貨 | ズロチ(ZŁ) |
ポーランドのGDP成長率予想 2022〜2027年
2022年〜2027年のポーランドのGDP成長率予想を下表に整理しました。
今後5年間でGDP成長率は毎年3%前後となる見込みになっています。
年 | GDP成長率 |
---|---|
2022 | 3.8 % |
2023 | 0.5 % |
2024 | 3.1 % |
2025 | 3.4 % |
2026 | 3.3 % |
2027 | 3.1 % |
ポーランドの人口予測〜2049年
ポーランドの人口は、2023年には4,100万人と予想(恐らくウクライナからの避難民の影響で増加予想)されており、それ以降は横ばいからやや減少すると予想されています。
ポーランドの消費者物価指数(CPI)
ポーランドの消費者物価指数(CPI)の推移は下図の通りです。
ウクライナ侵攻が発生した2022年2月以降、CPIは急速に上昇しており、2022年10月のCPIは17.9%に達しています。
ポーランドの政策金利
ポーランドの政策金利の推移は下図の通りです。
政策金利は6.75%まで上昇して横ばいとなっていますが、CPIの値とは大きく乖離があります。
為替(USD/ポーランドズロチ)
USドル/ポーランドズロチのチャートは以下の通りです。
米国での利上げを受けて USD/ポーランドズロチはドル高になっていましたが、
米国の利上げペース鈍化も見込まれる中で、9月以降はドル安の方向に動いています。
ポーランドはウクライナ復興のハブ拠点
侵攻よるウクライナの被害損失額は、侵攻前(2021年)のウクライナのGDPの約1.7倍の規模と見積もられており、
ウクライナの復興計画の規模は、今後10年間で7500億ドル(約110兆円)と試算されています。
ウクライナの実質GDP成長率は2023年前半までマイナスが続くものの、後半から10%以上のプラス成長となる見込みとなっています(参照:JETRO資料)。
ポーランドはウクライナ復興のハブ拠点として重要な国になる見込みで、ウクライナ復興支援に置いてポーランドに多くのヒト・モノ・カネが流入する可能性があります。
そういった観点でもポーランドは注目の新興国の1つです。
参考)JETRO ポーランドにおけるウクライナ 復興需要を見据えた企業の動向
参考)東洋経済 ウクライナ支援にポーランドが全力を尽くす理由
新興国への投資のデメリット
ここまで読んでブラジルや新興国株への投資に興味を持たれた方もいるかと思いますが、
新興国への投資にはデメリットもあります。
ブラジル関連ETFの紹介の前に、新興国への投資のリスクについても触れておきます。
新興国への投資は大きなリターンを生む可能性がる一方で、以下のようなリスクがあります。
- カントリーリスク(政情不安やテロなどの地政学リスク)
- 流動性リスク(市場規模が小さいため売りたい時に売れないリスク)
- 為替リスク(市場規模が小さいく通貨の変動が激しい)
- 多くの国がコモディティ価格の変動の影響を受けやすい
- 個別銘柄は不正会計などで株価が暴落することがある…etc.
新興国銘柄への投資はリスク許容度の範囲内で投資をすることをおすすめします。
特に個別株はリスクが大きいので、私はETFでの投資が良いと考えています。
ポーランド関連ETF
ポーランド株式に投資できるETFを紹介します。
iシェアーズ MSCI ポーランドETF(EPOL)
ポーランドへ投資できるETFとしては、iシェアーズ MSCI ポーランドETF(EPOL)があります。
構成銘柄は以下の通りで、2022年11月29日時点のPERは5.71倍となっています。
過去12ヶ月の分配金利回りは2.89%(2022年10月31日時点)となっています。
EPOL
日本の証券会社での取扱い銘柄
新興国ETFは日本の証券会社からも購入可能です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券での取り扱いを下表に整理しました。
No | ティッカー | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|---|
No. | ティッカー | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
1 | EPI | ○ | ○ | ○ |
2 | VNM | × | △(新規停止) | ○ |
3 | EWM | ○ | ○ | ○ |
4 | EPHE | ○ | ○ | ○ |
5 | EIDO | ○ | ○ | ○ |
6 | EPOL | ○ | ○ | ○ |
7 | TUR | ○ | ○ | ○ |
8 | EWW | ○ | ○ | ○ |
9 | EWZ | ○ | ○ | ○ |
10 | FM | ○ | ○ | ○ |
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私自身がポーランド関連ETFを買うか?(参考)
ここまでの情報を整理してみて、私はポーランド関連ETFを保有しようと考えています。
・米国では利上げペース鈍化が見込まれている
・ポーランドのCPI・政策金利とも高水準だが、インフレが沈静化すれば金利低下・株高の可能性がある
・GDP成長率予想は先進国平均より高い3%前後
・ウクライナ復興のハブとして重要な国
ちなみに、2022年10月時点での私の保有銘柄は下の記事の通り、新興国株ETFが全体の5%程度でした。
ブラジル以外の国にも投資妙味を感じるので、その他の新興国ETFについても投資を考えたいと思っています。
上記はあくまで個人の考えです。想定が外れて逆に株価が下がるリスクもあります。
投資は全て自己責任ですのでご自身の判断と責任でお願いします。
まとめ
市況と 関連ETFについて紹介しました。
- 新興国・フロンティアマーケットとは
- 新興国に資金がシフトする理由
- ブラジルのGDP成長率、人口動態の予想
- ブラジルETFの構成銘柄・PER・チャート
- ブラジル関連ETFを取り扱う日本の証券会社
- 私自身が投資するか(参考)
もし、新興国ETFに興味が湧いた方は、リスク許容度の範囲内で投資をご検討されてはどうでしょうか。
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本記事がお役に立っていれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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