こんにちは!やん(@yan_blog3)です。
液化天然ガス(LNG)海上輸送のフレックスLNG(FLNG))について知りたい!
そんな方に向けて書きました。
本記事では、なぜ今タンカー銘柄が注目されるのか?、液化天然ガス(LNG)海上輸送のフレックスLNG(FLNG)の会社概要や22Q1決算、事業の重要指標(TCE:定期傭船料の推移、保有船舶数など)について解説します。
FLNGにご興味ある方はぜひ最後までご覧ください。
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なぜいまタンカー銘柄が注目されるのか?
基本的な内容ですが、「なぜいまタンカー銘柄が注目されているのか?」については、下記の記事で説明してます。
石油産業・タンカーの基礎知識も説明しているので、基本的なことを知りたい方には役に立つ情報が多いかと思います。ご興味ある方は下記リンク先をご覧ください。
タンカー銘柄が注目を集める理由を簡単に説明すると、各国がロシア産原油・天然ガスの禁輸に踏み切る可能性が出ており、石油・天然ガスの供給が逼迫し、タンカーによる長距離輸送の需要が旺盛であることが一つの理由と言えます(詳細は下記記事をご参照ください)。
広瀬隆雄さん(じっちゃま)もFLNGに言及
YoutubeやTwitterなどでも注目を集める投資家の広瀬隆雄さん(通称:じっちゃま)も下記動画の中でフレックスLNG(TRMD)に言及されており、それがきっかけでFLNGに興味を持った方も多いのではないでしょうか。
広瀬隆雄さんのご説明はとても勉強になります。2021年末の動画になりますが、ご興味ある方はぜひ以下の動画をご覧ください。
FLNG まとめ
はじめにまとめです。
- フレックスLNG(LNG)はイギリスの液化天然ガス海上輸送企業(本社は英国領バミューダ諸島)。
- 13隻の最新のLNG船を保有しており、13隻のうち3隻はスポット市場に連動する変動賃借契約
- 22Q1は、欧州の天然ガス価格はアジア価格に対して大幅なプレミアム価格で取引されたことで、貨物がアジアでなく欧州に引き寄せられることになり、より多くの船舶がスポット市場で利用可能になった。
- 結果として、航行距離が大幅に短縮され、船舶の稼働率が上がり、運賃の経済性が低下した。
- 2021/12期 (21F通期) の売上高343百万ドル(YoY +109%)、営業利益率 +59%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の売上高75百万ドル(YoY -8%)、営業利益率は+51%
- 2021/12期 (21F通期) の営業CFマージンは+63%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の営業CFマージンは+57%
- 定期傭船料(TCE)は21Q4比で下落
- 21Q4: $ 95,908/Day ➡︎ 22Q1: $ 62,627 /Day
- 2022/03期(Q1)の自己資本比率は35%、流動比率157%、固定比率261%、固定長期適合比率97%
- 22年の予想1株当たり配当$3.00、予想配当利回り11.1%(2022/05/15時点)
- 現在の株価は27.16ドル、PER(Forward P/E)9.46 倍 (2022/05/15時点)
タンカー需要が旺盛であるものの、航行距離が短縮されて、TCE(定期傭船料)が低下しており、それに伴って21Q4比では業績が下落しています。
ただし依然として高収益で、今後のタンカー受注も好調、10%を超える高配当利回りの銘柄なので、引き続き注目の銘柄です。
個人的に今回の調査で勉強になったのは、タンカー需要が旺盛であっても必ずしもTCE(定期傭船料)が上昇する訳ではないという点です。天然ガスの需給・価格に加えて、TCE(定期傭船料)の変動と背景も注視しながら、投資検討をしていきたいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します。)
会社概要
基本情報
フレックス・LNG(FLNG)は貨物量の多い最新の次世代LNG船を保有する液化天然ガス(LNG)海上輸送企業です。
LNG輸送とFLNGの特徴については以下の動画が分かりやすいのでご興味ある方はご覧ください。
保有船舶(フリート)
保有フリートは13隻の最新LNG船で構成されており、現時点では13隻のうち3隻はスポット市場に連動する変動賃借契約で契約されています。
財務状況
続いて、業績や財務の状況を確認していきます(数値は下記リンク先のFLNGのIR資料を基にしています。)
売上・利益(年次)
年次の売上・営業利益・当期純利益は以下の通りで、2021/12期 (21F通期) の売上高 343百万ドル(YoY +109%)、営業利益率 +59%と、売上・利益ともに急拡大しています。。
売上・利益(四半期)
2022/03期(Q1)の売上・利益は以下の通りで、売上高75百万ドル(YoY -8%)、営業利益率は+51%と、前年比で業績が低下していることが分かります。
定期傭船料(TCE)の推移
次に、売上・利益に直結する重要指標として、定期傭船料(Time Charter Equivalent :TCE)を確認します。
定期傭船料(Time Charter Equivalent :TCE)の説明は以下の通りです。
定期傭船料(TCE)は、船舶の1日あたりの平均収入実績を算出するために使用される海運業界の指標です。定期傭船料は、航海収入から運河費、燃料費、港費などの航海経費を差し引き、その合計を往復の航海期間(日)で割って算出されます。
FLNGが公表している定期傭船料(TCE)の推移をグラフ化しました。
21Q1, 21Q4比で22Q1の定期傭船料(TCE)は低下しており、これが22Q1で売上・利益の低下に影響しているようです。
では、なぜ22Q1の定期傭船料(TCE)は低下しているのか、についてはFLNG_22Q1のリリースに記載があったので抜粋します。(抜粋は日本語訳ですが、ご興味ある方は原本をご覧ください。)
22Q1はウクライナ情勢を受けて、欧州の天然ガス価格はアジア価格に対して大幅なプレミアム価格で取引されたことで、貨物がアジアでなく欧州に引き寄せられることになり、より多くの船舶がスポット市場で利用可能になったようです。結果として、航行距離が大幅に短縮され、船舶の稼働率が上がり、運賃の経済性が低下したようです。
キャッシュフロー
キャッシュフローは以下の通りで、営業CFマージンは2021/12期(通期)は+63%、2022/03期(Q1)は+57%と堅調に推移しています。
バランスシート(安全性)
続いて財務的な安全性を見ていきます。
2022/03期(Q1)の自己資本比率は35%、流動比率157%、固定比率261%、固定長期適合比率97%と、自己資本比率は高くないものの流動比率は120%以上あり、安全性に大きな問題はなさそうです。
自己資本比率 | 35% |
流動比率 | 157% |
固定比率 | 261% |
固定長期適合比率 | 97% |
配当
22年の予想1株当たり配当は$3.00、予想配当利回りは 11.1%(2022/05/15時点)となっています。10%以上の高配当利回りは魅力的ですね。
株価
最後に株価を確認していきます。現在の株価は27.16ドル、PER(Forward P/E)9.46 倍 (2022/05/15時点)となっています。
<リアルタイムチャートはこちら>
FLNG まとめ(再掲)
最後にまとめ(再掲)です。
- フレックスLNG(LNG)はイギリスの液化天然ガス海上輸送企業(本社は英国領バミューダ諸島)。
- 13隻の最新のLNG船を保有しており、13隻のうち3隻はスポット市場に連動する変動賃借契約
- 22Q1は、欧州の天然ガス価格はアジア価格に対して大幅なプレミアム価格で取引されたことで、貨物がアジアでなく欧州に引き寄せられることになり、より多くの船舶がスポット市場で利用可能になった。
- 結果として、航行距離が大幅に短縮され、船舶の稼働率が上がり、運賃の経済性が低下した。
- 2021/12期 (21F通期) の売上高343百万ドル(YoY +109%)、営業利益率 +59%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の売上高75百万ドル(YoY -8%)、営業利益率は+51%
- 2021/12期 (21F通期) の営業CFマージンは+63%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の営業CFマージンは+57%
- 定期傭船料(TCE)は21Q4比で下落
- 21Q4: $ 95,908/Day ➡︎ 22Q1: $ 62,627 /Day
- 2022/03期(Q1)の自己資本比率は35%、流動比率157%、固定比率261%、固定長期適合比率97%
- 22年の予想1株当たり配当$3.00、予想配当利回り11.1%(2022/05/15時点)
- 現在の株価は27.16ドル、PER(Forward P/E)9.46 倍 (2022/05/15時点)
タンカー需要が旺盛であるものの、航行距離が短縮されて、TCE(定期傭船料)が低下しており、それに伴って21Q4比では業績が下落しています。
ただし依然として高収益で、今後のタンカー受注も好調、10%を超える高配当利回りの銘柄なので、引き続き注目の銘柄です。
個人的に今回の調査で勉強になったのは、タンカー需要が旺盛であっても必ずしもTCE(定期傭船料)が上昇する訳ではないという点です。天然ガスの需給・価格に加えて、TCE(定期傭船料)の変動と背景も注視しながら、投資検討をしていきたいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します。)
最後に(お願い)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
本記事がフレックスLNG(LNG)について理解を深めるお役に立っていれば幸いです。
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