こんにちは、やん(@yanblog3)です。
米国のバイオ医薬品企業のギリアド・サイエンシズ(GILD)について知りたい!
そんな方に向けて書きました。
本記事では、米国のバイオ医薬品企業のギリアド・サイエンシズ(GILD)の会社概要・製品、〜22Q1の業績、財務状況、などについて紹介します。
※私は製薬の専門家ではないので、専門的な記述は企業HPの情報やIR資料を引用し、あくまで企業の事業・財務などに焦点を当てて紹介します。
本記事がギリアド・サイエンシズ(GILD)について理解を深めるための一助になれば幸いです。
景気後退とヘルスケアセクター
前段として、景気後退とヘルスケアセクターについて触れておきます。(ご存知の方は飛ばしてください)
先日、S&P500が年初の高値から一時-20%に達し「弱気相場」入りと見られています。
また、米国での急激な利上げやQTなどの金融引き締めにより、景気後退の懸念も高まってきており、セクターローテーションを考えて「ヘルスケアセクター」に注目する投資家も増えてきていると思います。
一般的にヘルスケアセクターは不況局面でも選好されるディフェンシブ株として知られています。医薬品などの必需品を扱っているため、不況期においても需要や価格が景気に左右されにくいためです。
そんな中、YoutubeやTwitterなどでも注目を集める投資家の広瀬隆雄さん(通称:じっちゃま)も下記の記事を出され、バイオテクノロジー株に注目されています。
まとめ
はじめにまとめです。
- ギリアド・サイエンシズ(GILD)はHIVやB型/C型肝炎の治療薬、抗ウイルス薬などを開発する米国のバイオ医薬品企業
- 売上の半分以上がHIV治療薬で占められる。次いで抗ウイルス薬(Veklury)やB型/C型肝炎の治療薬など。
- 2021/12期 (通期) の売上高 27,305 百万ドル(YoY +11%)、営業利益率+37%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の売上高 6,590百万ドル(YoY +3%)、営業利益率は +3%(※)
- 2021/12期 (通期) の営業CFマージンは +42%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の営業CFマージンは +28%
- 2022/03期(Q1)の自己資本比率は 32%、流動比率 148%、固定比率 253%、固定長期適合比率 93%
- 22年の予想1株当たり配当は$2.92、予想配当利回りは4.8%(2022/06/22時点)
- 現在の株価は61.50ドル、PER(予)9.35倍(2022/06/22時点)
※この減少は主に、ギリアドが2020年にイムノメディックスから取得した資産に関連する仕掛研究開発(IPR&D) 減損27億ドルによるもの
PERが10倍以下・予想配当利回り5%弱の銘柄で、景気後退期に選好されやすいバイオ医薬品銘柄ということで、個人的には魅力的に感じました。
ただし、足元では米国の金融引き締めが強化されており、市場全体がさらに下落するリスクもあるので、今はあまりリスクを取らずに様子を見ながら投資検討をしていきたいと思います。
本記事がGILDについて理解を深める一助になっていれば幸いです。
(投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願いします。)
基本情報
ギリアド・サイエンシズ(GILD)はHIVやB型/C型肝炎の治療薬、抗ウイルス薬などを開発する米国のバイオ医薬品企業です。
会社概要 | |
---|---|
本社所在地 | 米国 カリフォルニア州 |
設立 | 1987年 |
事業 | 製薬 |
従業員数 | 14,400人 |
売上高 | $ 27,305 百万ドル(2021/12期) |
企業IR | URL |
製品・売上構成
GILDの売上構成は以下の通りです。製品が多数あるため、以下の分類でグラフ化しました。
GILDの売上の半分以上がHIV治療薬で占められており、次いで抗ウイルス薬(Veklury)やB型/C型肝炎の治療薬などとなっています。
余談になりますが、抗ウイルス薬のVeklury(ベクルリー)はレムデシビルの商品名で、これはエボラ出血熱の治療薬として開発されたようですが、新型コロナウイルスの治療にも用いられているため、聞いたことのある製品かと思います。
21/03期 | 22/03期 | |
HIV治療薬 | 3,650 | 3,707 |
Veklury(抗ウイルス薬) | 1,456 | 1,535 |
HCV(C型肝炎)治療薬 | 510 | 399 |
HBV(B型肝炎)治療薬 | 220 | 235 |
細胞治療の治療薬 | 191 | 274 |
Trodelvy(がん治療薬) | 72 | 146 |
その他 | 241 | 236 |
Total | 6,340 | 6,532 |
業績・財務状況
続いて、業績や財務状況を確認していきます(数値は下記リンク先のIR資料を基にしています。)
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売上・利益(年次)
年次の売上・利益は以下の通りで、2021/12期 (通期) の売上高 27,305 百万ドル(YoY +11%)、営業利益率+37%と、堅調に推移しています。
売上・利益(四半期)
2022/03期(Q1)の売上高 6,590百万ドル(YoY +3%)、営業利益率は +3%(※)と、利益が大幅に減少しています。
営業利益の減少は、主にギリアドが2020年にイムノメディックスから取得した資産に関連する仕掛研究開発(IPR&D) 減損27億ドルが影響しています。
キャッシュフロー
年次のキャッシュフローの推移は以下の通りです。2021/12期 (通期) の営業CFマージンは +42%、2022/03期(Q1)の営業CFマージンは +28%と、収益性が高いことが分かります。
バランスシート(安全性)
2022/03期(Q1)の自己資本比率は 32%、流動比率 148%、固定比率 253%、固定長期適合比率 93%となっており、自己資本比率は低いものの、流動比率は120%以上あり、キャッシュフローも一定あるので、当面は問題なさそうです。
自己資本比率 | 32% |
流動比率 | 148% |
固定比率 | 253% |
固定長期適合比率 | 93% |
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配当
22年の予想1株当たり配当は$2.92、予想配当利回りは4.8%(2022/06/22時点)となっています。
配当利回りが4%以上と高配当なのは魅力的ですね。
株価
現在の株価は61.50ドル、PER(予)9.35倍(2022/06/22時点)となっています。
出所:Trading View
<リアルタイムチャートはこちら>
まとめ(再掲)
最後にまとめ(再掲)です。
- ギリアド・サイエンシズ(GILD)はHIVやB型/C型肝炎の治療薬、抗ウイルス薬などを開発する米国のバイオ医薬品企業
- 売上の半分以上がHIV治療薬で占められる。次いで抗ウイルス薬(Veklury)やB型/C型肝炎の治療薬など。
- 2021/12期 (通期) の売上高 27,305 百万ドル(YoY +11%)、営業利益率+37%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の売上高 6,590百万ドル(YoY +3%)、営業利益率は +3%(※)
- 2021/12期 (通期) の営業CFマージンは +42%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の営業CFマージンは +28%
- 2022/03期(Q1)の自己資本比率は 32%、流動比率 148%、固定比率 253%、固定長期適合比率 93%
- 22年の予想1株当たり配当は$2.92、予想配当利回りは4.8%(2022/06/22時点)
- 現在の株価は61.50ドル、PER(予)9.35倍(2022/06/22時点)
PERが10倍以下・予想配当利回り5%弱の銘柄で、景気後退期に選好されやすいバイオ医薬品銘柄ということで、個人的には魅力的に感じました。
ただし、足元では米国の金融引き締めが強化されており、市場全体がさらに下落するリスクもあるので、今はあまりリスクを取らずに様子を見ながら投資検討をしていきたいと思います。
本記事がGILDについて理解を深める一助になっていれば幸いです。
(投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願いします。)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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