新興国株への投資はこれから魅力的なの?
どんな銘柄があるの?
そんな方に向けて書きました。
- なぜ新興国ETFが注目されているか知りたい
- 新興国ETFが気になっているけど、どんな銘柄があるか知りたい
- どの銘柄に投資するかを考える材料が欲しい
この記事を読むメリットは以下の通りです。
- 新興国株が注目される理由が分かる
- 新興国ETFの具体的な銘柄が分かる
- 銘柄選定を考えるための材料になる
本記事の中では、以下の内容を紹介します。
- 新興国に資金がシフトする理由
- 各国のGDP成長率、人口動態の予想
- 新興国ETFと株価収益率(PER)・チャート
- 新興国ETFを取り扱う日本の証券会社
- 私自身が投資するか(参考)
本記事は、私自身が新興国ETFへの投資のために整理した情報です。
新興国ETFへの投資を考える際の一助になると思うのでぜひ最後までご覧ください。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
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新興国・フロンティアマーケット銘柄とは?
まずはじめに「新興国」「フロンティアマーケット」銘柄について説明します。
新興国銘柄とは、中国、台湾、インド、韓国、ブラジル、メキシコなどの新興国の株式を指します。
フロンティア・マーケット銘柄は、新興国よりも更に小さい市場の銘柄で、
ベトナム、ナイジェリア、ペルー、カザフスタン、ルーマニア、エジプト、バングラデシュなどの国の株式を指します。
中国、台湾、インド、韓国、ブラジル、メキシコなど
ベトナム、ナイジェリア、ペルー、カザフスタン、ルーマニア、エジプト、バングラデシュなど
新興国より小さい市場は「フロンティアマーケット」という分類があるんですね
なぜいま新興国ETFが注目されているのか?
なぜいま新興国・フロンティアマーケット銘柄に注目するのでしょうか?
米国の利上げペース鈍化、新興国へマネーがシフト
今年に入り米国では急速な利上げが行われてきました。
米国での利上げ予想は下の後藤さん(@goto_finance)のグラフが分かりやすいので以下ツイートを参照ください。
しかし、CPIの数値も落ち着いてきたことから、今後は利上げペースが鈍化すると見られています。
(参照:利上げペース鈍化「間もなく適切」=FOMC議事要旨)
これまでは米国での急速な利上げによって、世界の資金が金利の高い米国へ流入していました。
これが米国での利上げペースが鈍化、来年には利下げに転換すると、逆にドルが下落し、資金が米国から新興国へ流出することが予想されます。
この傾向は過去のドル指数、新興国株の関係からも見てとれます。
以下はドル指数と新興国株ETF(EEM)のチャートですが、ドル指数と新興国株は逆相関の関係にあることが分かります。
成長余地のある国へ資金がシフトする
米国から流出する資金は、成長余地の大きな新興国にシフトすると考えられます。
ちなみに、中国については中国政府が投資家から敬遠される政策を取り始めており買われにくい状況です。
どの新興国が魅力的かを考える材料として各国のGDP成長率、人口動態の予想を確認しましょう。
各国のGDP成長率
各国の2022年、2024年のGDP成長率を下表に整理しました(参照:IMF)。
インドやベトナム、フィリピン、インドネシアなどはGDP成長率5%以上と高い成長が予想されています。
特にナイジェリアは、人口が大きく増加する予想で、2024年のGDP成長は12.5%と予想されています。
各国のGDP成長率予想
国 | 2022年 | 2024年 | 関連ETF |
---|---|---|---|
ベトナム | 7.0% | 6.6% | VNM, FM |
バングラデシュ | 7.2% | 6.5% | FM |
インド | 6.8% | 6.8% | EPI |
エジプト | 6.6% | 5.2% | FM |
フィリピン | 6.5% | 6.0% | EPHE |
インドネシア | 5.3% | 5.4% | EIDO |
マレーシア | 5.4% | 4.9% | EWM |
トルコ | 5.0% | 3.0% | TUR |
ルーマニア | 4.8% | 3.8% | FM |
ポーランド | 3.8% | 3.1% | EPOL |
ナイジェリア | 3.2% | 12.5% | FM |
ブラジル | 2.8% | 1.9% | EWZ |
ペルー | 2.7% | 3.2% | FM |
カザフスタン | 2.5% | 4.5% | FM |
メキシコ | 2.1% | 1.8% | EWW |
日本 | 1.7% | 1.3% | – |
アメリカ | 1.6% | 1.2% | VTI |
各国の人口動態
人口が多い国ほどGDPは高くなるので、各国の人口動態の予想も確認しておきます。
グラフを見やすくするために、2種類のグラフを掲載します。
インドは中国を抜き世界1位の人口になると予想されています。
また、ナイジェリアとインドネシア、バングラデシュなどは、特に人口が伸びることが分かります
(参照: Our World in Data)
①人口予測(〜2049年・インド,中国を含む)
②人口予測(〜2059年・インド,中国を除く)
新興国への投資のデメリット
新興国への投資にはデメリットもあります。
新興国への投資は大きなリターンを産む可能性もありますが、以下のようなリスクがあります。
- カントリーリスク(政情不安やテロなどの地政学リスク)
- 流動性リスク(市場規模が小さいため売りたい時に売れないリスク)
- 為替リスク(市場規模が小さいく通貨の変動が激しい)
- 多くの国がコモディティ価格の変動の影響を受けやすい
- 個別銘柄は不正会計などで株価が暴落することがある…etc.
新興国銘柄への投資はリスクもあるので、リスク許容度の範囲内で投資をすることをおすすめします。
特に個別株はリスクが大きいので、私はETFでの投資が良いと考えています。
新興国・フロンティアマーケットETF
私が注目している新興国・フロンティアマーケットのETF10銘柄を紹介します。
各銘柄の概要説明はリンク先をご覧ください(要望があれば各銘柄の解説を別の記事で書くかもしれません)。
No. | ティッカー | 国 |
1 | EPI | インド |
2 | VNM | ベトナム |
3 | EWM | マレーシア |
4 | EPHE | フィリピン |
5 | EIDO | インドネシア |
6 | EPOL | ポーランド |
7 | TUR | トルコ |
8 | EWW | メキシコ |
9 | EWZ | ブラジル |
10 | FM | ベトナム、ナイジェリア、ペルー、カザフスタン、ルーマニア、エジプト、バングラデシュ |
FM(iシェアーズ MSCI フロンティア & セレクトEM ETF)
FMはフロンティアマーケットの複数国の株式を含みます。構成は以下の通りです。
新興国/フロンティアETF の株価収益率(PER)
各ETFの株価収益率(PER)は以下の通りです。
PERの数値が出てこなかった銘柄は “-(参考値)”を記載しています。
No. | ティッカー | PER |
1 | EPI | 12.94 |
2 | VNM | – ( 8〜9 ) |
3 | EWM | 14.41 |
4 | EPHE | 16.61 |
5 | EIDO | 17.7 |
6 | EPOL | 5.65 |
7 | TUR | 14.34 |
8 | EWW | 11.89 |
9 | EWZ | 5.65 |
10 | FM | 8.71 |
銘柄によってPERに結構な差がありますね
日本の証券会社での取扱い銘柄
新興国ETFは日本の証券会社からも購入可能です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券での取り扱いを下表に整理しました。
No | ティッカー | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|---|
1 | EPI | ○ | ○ | ○ |
2 | VNM | × | △(新規停止) | ○ |
3 | EWM | ○ | ○ | ○ |
4 | EPHE | ○ | ○ | ○ |
5 | EIDO | ○ | ○ | ○ |
6 | EPOL | ○ | ○ | ○ |
7 | TUR | ○ | ○ | ○ |
8 | EWW | ○ | ○ | ○ |
9 | EWZ | ○ | ○ | ○ |
10 | FM | ○ | ○ | ○ |
ベトナムETF(VNM)は、SBI証券、楽天証券で注文できませんが、マネックス証券で購入できます。
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新興国・フロンティアマーケットETF の価格推移(チャート)
各ETFのチャートは以下の通りです。
EPI
VNM
EWM
EPHE
EIDO
EPOL
TUR
EWW
EWZ
FM
Youtubeにもトライ中です。
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私自身が新興国へ投資するか(参考)
ここまでの情報を整理してみて、
私はポートフォリオに占める新興国ETFの割合を増やそうと考えています。
No. | ティッカー | GDP成長率(2024年予想) | PER | 国 |
1 | EPI | 6.8% | 12.94 | インド |
2 | VNM | 6.6% | 8〜9 | ベトナム |
3 | EWM | 4.9% | 14.41 | マレーシア |
4 | EPHE | 6.0% | 16.61 | フィリピン |
5 | EIDO | 5.4% | 17.7 | インドネシア |
6 | EPOL | 3.1% | 5.65 | ポーランド |
7 | TUR | 3.0% | 14.34 | トルコ |
8 | EWW | 1.8% | 11.89 | メキシコ |
9 | EWZ | 1.9% | 5.65 | ブラジル |
10 | FM | – | 8.71 | ベトナム、ナイジェリア、ペルー、カザフスタン、ルーマニア、エジプト、バングラデシュ |
2022年10月時点での保有銘柄は下の記事に記載していますが、新興国株ETFはポートフォリオ全体の5%程度でした。
ここに、GDP成長率が高い国を含むFMや、PERの低いEPOL,EWZなどを追加して新興国ETFの割合を増やすつもりです。ベトナムはFMに20%程度含まれますが、VNMも買い足す可能性があります。
また、大幅な人口増加や、製造拠点としての期待もあるインドのETF(EPI)も一定保有するつもりです。
あくまで私個人の考えです。投資は全て自己責任ですので、ご自身の責任と判断でお願いします。
まとめ
本記事では、新興国ETFに注目する理由と、自分で考えるための材料になる情報を紹介しました。
- 新興国に資金がシフトする理由
- 各国のGDP成長率、人口動態の予想
- 新興国ETFと株価収益率(PER)・チャート
- 新興国ETFを取り扱う日本の証券会社
- 私自身が投資するか(参考)
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本記事がお役に立っていれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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