こんにちは!やん(@yan_blog3)です。
本記事では、石油・天然ガスなどの価格動向と石油世界大手のエクソン・モービル(XOM)の会社概要、財務状況について解説します。XOMといえばコロナで株価が急落した際には「爆損モービル」と揶揄されていましたが、今は石油価格の高騰で注目が集まっています。ご興味ある方はぜひ記事をご覧ください。
石油・天然ガス関連銘柄のまとめ記事も書いてますので、よろしければ下記リンク先からご覧ださい。
\石油・天然ガス関連19銘柄まとめ記事はこちら/

まとめ

はじめにまとめです。
・経済活動再開による原油需要増加予想と供給懸念拡大により原油・天然ガス価格が高騰している
・エクソン・モービル(XOM)は世界大手の石油・ガス企業。世界各地で原油・天然ガスの生産、精製を行う。
・コロナ禍で需要が落ち込み2020年は赤字となったが、世界経済の回復を背景に業績が回復しつつある。
・2021/12期(通期)の売上高は285,640百万ドル(YoY +60%)、営業利益率 +11% 純利益率+8%
▶︎2021/12期( Q4)の売上高は84,965百万ドル(YoY +86%)、営業利益率 +14% 純利益率+10%
・2021/12期(通期)の営業CFマージンは+17%
・2021/09期(Q3)の自己資本比率は50%、流動比率は90%、固定比率は168%、固定長期適合比率102%
・配当利回り(予想)は4.4%、
・コロナ禍で株価は一時30ドル前後まで下落していたが、現在は66.75ドルとコロナ前の水準(約70ドル)に戻りつつある。
・今後原油価格が上昇すれば、更なる株価の上昇も期待できる。
株価は元の水準の70ドル以上は上昇せず横ばいで推移する可能性もありますが、配当利回りが4%を超えており、原油価格の上昇を背景に、株価が更に上昇する可能性も期待できるので、個人的には投資対象として検討したいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
原油・天然ガスの市場動向

会社概要・財務状況を見る前に、まずは原油・天然ガスの市場動向を確認していきます。
原油価格の高騰
まずは原油価格から確認していきます。原油価格の指標のWTIの推移は下記の通りで、7年ぶりの高値を付けるほど急上昇しています。

天然ガス価格の高騰
続いて天然ガス価格を確認します。天然ガス価格は昨年の夏頃から急上昇しています。

価格高騰の背景:需要増加予想と供給懸念
原油・天然ガス価格高騰の背景には、コロナで低迷した経済が再開する中での原油需要の増加が予想されること、また原油・天然ガスの供給懸念の拡大があります。
原油・天然ガス価格高騰の要因を5つ挙げます。
① 経済活動再開により原油需要が増加すると予想されている
② 先進国では脱炭素社会に向けて原油生産を制限(原油生産量を増やすことができない)
③ OPEC(石油輸出機構)は増産による原油安を懸念して増産に慎重な姿勢
④イラク・トルコの主要パイプライン爆発による供給懸念(復旧済み)
⑤ロシアがウクライナに侵攻すれば、ロシア-ドイツの天然ガスの海底パイプライン「ノードストリーム2」が停止される可能性があり、欧州全体のエネルギー供給懸念が拡大している
全部紹介すると長くなるので、いま特に注目を集めている⑤ロシアのウクライナへの侵攻について説明します。
ウクライナは欧州連合(EU)とロシアの両方と国境を接しており、旧ソビエトだったことからロシアと繋がりの深い国です。
現在、ウクライナとロシアの国境付近に数万人規模のロシア軍が集結しており、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が懸念されています。
これに対して、ドイツのショルツ首相は、ロシアがウクライナに侵攻すれば、ロシアの天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノードストリーム2」の停止を検討するとコメントしています。
もしロシアがウクライナに侵攻することがあれば、ロシアからの天然ガス供給が減少し、これは天然ガス価格の急騰を招く恐れがあります。この問題は現在進行中で、どう転ぶか分からない状況ですが、こういった地政学リスクもエネルギー資源の高騰の一つの要因となっています。

ロシアとの対立が欧州全体に与える影響については以下の記事を参照ください。

会社概要

エクソン・モービル(XOM)は世界大手の石油・ガス企業。世界各地で原油・天然ガスの生産、精製を行う。
会社概要 | |
---|---|
本社所在地 | 米国・テキサス州 |
設立 | 1882年 |
上場 | 1962年(XOM) |
事業 | 石油・ガス |
従業員数 | 72,000人 |
売上高 | 178,574百万ドル(2020/12期) |
企業HP | URL |
IR資料 | URL |

財務状況

続いて、業績や財務状況を確認していきます。
※財務関連のデータは財務諸表を参照しています(出所:以下の同社ホームページ)
売上・営業利益・当期純利益(年次)
年次の売上・営業利益・当期純利益は以下の通りで、2021/12期(通期)の売上高は285,640百万ドル(YoY +60%)、営業利益率 +11% 純利益率+8%となっており、コロナで急落した業績はV字回復していることが分かります。

売上・営業利益・当期純利益(四半期)
四半期の売上・営業利益は以下の通りで、2021/12期( Q4)の売上高は84,965百万ドル(YoY +86%)、営業利益率 +14% 純利益率+10%と、コロナ以前よりも好業績で堅調に推移しています。

EPS (四半期)
四半期のEPS(一株当たり利益)の推移は以下の通りで、EPSも堅調に推移しています。


キャッシュフロー
年次のキャッシュフロー、営業CFマージンは以下の通りで、2021年12月期の営業CFマージンは+17%でコロナ以前よりも良い水準となっています。


バランスシート(安全性)
続いてバランスシートの内容ですが、2021/09期(Q3)の自己資本比率は50%、流動比率は90%、固定比率は168%、と安全性に大きな問題はなさそうです。
自己資本比率 | 50% |
流動比率 | 90% |
固定比率 | 168% |
固定長期適合比率 | 102% |


配当
一株当たり配当の推移は以下の通りです。2021/12期の一株当たり配当は3.49ド円、現時点での予想配当利回りは4.4%となっています。


株価

最後に株価を確認していきます(2022年1月6日時点)。
コロナ禍で株価は一時30ドル前後まで下落していましたが、現在は66.75ドルとコロナ前の水準(約70ドル)に戻りつつあります。

株価は元の水準の70ドル以上は上昇せず横ばいで推移する可能性もありますが、配当利回りが4%を超えており、原油価格の上昇を背景に、株価が更に上昇する可能性も期待できるので、個人的には投資対象として検討したいと思います。
(※投資は自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)
<リアルタイムチャートはこちら>
まとめ

最後にまとめです。
・経済活動再開による原油需要増加予想と供給懸念拡大により原油・天然ガス価格が高騰している
・エクソン・モービル(XOM)は世界大手の石油・ガス企業。世界各地で原油・天然ガスの生産、精製を行う。
・コロナ禍で需要が落ち込み2020年は赤字となったが、世界経済の回復を背景に業績が回復しつつある。
・2021/12期(通期)の売上高は285,640百万ドル(YoY +60%)、営業利益率 +11% 純利益率+8%
▶︎2021/12期( Q4)の売上高は84,965百万ドル(YoY +86%)、営業利益率 +14% 純利益率+10%
・2021/12期(通期)の営業CFマージンは+17%
・2021/09期(Q3)の自己資本比率は50%、流動比率は90%、固定比率は168%、固定長期適合比率102%
・配当利回り(予想)は4.4%、
・コロナ禍で株価は一時30ドル前後まで下落していたが、現在は66.75ドルとコロナ前の水準(約70ドル)に戻りつつある。
・今後原油価格が上昇すれば、更なる株価の上昇も期待できる。
株価は元の水準の70ドル以上は上昇せず横ばいで推移する可能性もありますが、配当利回りが4%を超えており、原油価格の上昇を背景に、株価が更に上昇する可能性も期待できるので、個人的には投資対象として検討したいと思います。
(※投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願い致します)

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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