こんにちは、やん(@yanblog3)です。
サル痘のニュースで注目されているシガ・テクノロジーズ(SIGA)について知りたい!
そんな方に向けて書きました。
本記事では、天然痘治療薬TPOXXのシガ・テクノロジーズ(SIGA)の会社概要・製品、22Q1までの業績、財務状況、サル痘関連ニュースなどについて紹介してます。
※私は製薬の専門家ではないので、専門的な記述は企業HPの情報やIR資料を引用し、あくまで企業の事業・財務などに焦点を当てて紹介します。
ご興味ある方はぜひ最後までご覧ください。SIGA について理解を深めるための一助になれば幸いです。
なお本記事は、育児をしながら時間を捻出して書いています。
無料で公開しているのでモチベーション維持のためにも応援して頂けるととても嬉しいです。
良かったらTwitterで「いいね」「リツイート」、
ブログ村で「クリック」など応援よろしくお願いします。
サル痘関連ニュースとSIGAの株価
先日、下記のブログ記事でも触れましたが、ヨーロッパや北米では「サル痘」の患者の確認が相次いでおり、WHO(世界保健機関)も警戒を強めているようです。
サル痘関連のニュースを受けて、SIGAの株価は2022年5月20日には+43.45%と急上昇しました。
上記の記事から一部抜粋します。
WHOによりますと、ヒトでの「サル痘」の潜伏期間はおおむね6日から13日で、その後、顔や体に特徴的な発疹が出るほか、発熱やのどの痛み、リンパ節が腫れるなどの症状が出るということです。
出所:NHKの記事より抜粋
過去にアフリカで感染が起きた際には、致死率は数%から10%程度に上ったと報告されています。
“サル痘ウイルス”は、ネズミやリスなど感染した動物にかまれたり、血液や体液、発疹に触れたりすることで感染することがあるほか、感染した人の発疹や体液に触れたり、飛まつを浴びたりすることで、ヒトからヒトに感染する可能性があるということです。
ただ、WHOは、ヒトからヒトへの感染は密接な接触によるもので、比較的限られているとしています。
「サル痘」に詳しい岡山理科大学の森川茂教授【一問一答】
Q.怖いウイルスということか。「天然痘ほど強いウイルスであるというふうには今のところなっていません。昔は天然痘のワクチンを世界中の人が受けていたので免疫がありましたが、今の若い世代の人たちは天然痘がなくなったので天然痘のワクチンを受けていません。免疫力の低い基礎疾患のある方とかの場合は重症化するリスクがないとは言えないと思います。新型コロナウイルスのようなパンデミックを起こすようなウイルスではないと思います」
Q.なぜでしょうか。「新型コロナウイルスは呼吸器感染で広がるウイルスなので、かなり広がりましたが、ポックスウイルスは主に接触感染、一部飛まつ感染しますけれども、それほど感染力が強いわけではないので、一気に世界中にひろがるものではないと思います」
出所:NHKの記事より抜粋
この記事を読む限り新型コロナウイルスのようなパンデミックを起こす可能性は低いという印象を持ちましたが、WHOは警戒を強めています。
さらに昨日(2022年05月28日)の下記ニュースを受けて、SIGAの株価は前日比+41.91%と再び急騰しました。
EUは、バイエルン・ノルディック社(BAVA.CO)のワクチンImvanexと、米国のSIGA Technologies (SIGA.O) が開発した抗ウイルス剤、tecovirimatの購入に向けて交渉中だと、同紙はスウェーデンのワクチンコーディネーターのリチャード・ベーグストロム氏の話を引用して伝えている。
出所:ロイター EU in talks for common purchase of vaccine, antiviral against monkeypox
5月18日の株価 7.41ドルを基準にすると、現在の株価は13.68ドルなので+80%超の急上昇をしていることが分かります。
サル痘のワクチンや治療薬
私は専門家ではないので、サル痘のワクチンや治療薬についての情報を調べた上で、専門サイトの情報を引用します。
下記の記事がとても参考になったので、抜粋して下表にまとめました。
感染相次ぐサル痘、ワクチンや治療薬にはどんなものがあるのか(Answer News)
企業 | 製品 |
バーバリアン・ノルディック (BVNRY) | ■ワクチン「Jynneos」「Imvamune」「Imvanex」 米国では天然痘/サル痘の両方の予防ワクチンとして承認 |
エマージェント・バイオソリューションズ (EBS) | ■ワクチン「ACAM2000」 天然痘への感染リスクが高い人を対象に米国で承認 |
SIGAテクノロジーズ (SIGA) | ■抗ウイルス薬「TPOXX」(tecovirimat) ・米国と欧州で天然痘治療薬として承認されている ・欧州の承認には、サル痘と牛痘も含まれている |
チメリックス (CMRX) | ■抗ウイルス薬「Tembexa」 ・天然痘治療薬として承認されている ・サル痘に効果があるかどうかは不明 |
まとめ
はじめにまとめです。
- シガ・テクノロジーズ(SIGA)は、新興感染症に対する医療対策など、健康安全保障市場に製品を提供する製薬企業
- 製品には天然痘治療薬 TPOXX(tecovirimat)の経口剤と静脈注射剤がある
- サル痘のニュースを受けて、5月18日比でSIGAの株価は+80%超の急騰
- 2021/12期 (通期) の売上高 134 百万ドル(YoY +7%)、営業利益率+67%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の売上高 11百万ドル(YoY +119%)、営業利益率は -14%
- 2021/12期 (通期) の営業CFマージンは +8%
- 2022/03期(Q1)の自己資本比率は 91%、流動比率2446 %、固定比率 4%、固定長期適合比率 4%
- 現在の株価は13.68ドル、PER(予)18.83倍(2022年5月 27日時点)
直近2年の売上・利益は堅調で、財務的な安全性は良好であるものの、業績の変動が大きく、天然痘治療薬TPOXXの需要次第で 業績が左右される銘柄で、株価はかなり急騰しているので、個人的にはいま飛び乗るのはリスクが大きいと感じます。
サル痘の感染拡大を受けてTPOXXの販売が今後も大きく伸びる可能性もあるので、業績や株価、関連ニュースは注視しておきたいと思います。
本記事がSIGAについて理解を深める一助になっていれば幸いです。
(投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願いします。)
基本情報
シガ・テクノロジーズ(SIGA)は、新興感染症に対する医療対策など、健康安全保障市場に製品を提供する製薬企業です。
米国のニューヨークに本社を置き、製品には天然痘治療薬 TPOXX(tecovirimat)の経口剤と静脈注射剤があります。
会社概要 | |
---|---|
本社所在地 | 米国ニューヨーク州 |
設立 | 1995年 |
事業 | 製薬 |
従業員数 | 39人 |
売上高 | $ 百万ドル(2021/12期) |
企業IR | URL |
製品
SIGAの開発バイプライン(※)は以下の通りで、製品には天然痘治療薬 TPOXX(tecovirimat)の経口剤と静脈注射剤があります。(※パイプラインとは、製薬業界における新薬候補のこと)
業績・財務状況
続いて、業績や財務状況を確認していきます(数値は下記リンク先のIR資料を基にしています。)
財務諸表の読み方が分からない!そんな方にはこの書籍がおすすめ!
売上・利益(年次)
年次の売上・利益は以下の通りで、2021/12期 (通期) の売上高 134 百万ドル(YoY +7%)、営業利益率+67%となっています。
売上・利益(四半期)
2022/03期(Q1)の売上・利益は以下の通りで、売上高 11百万ドル(YoY +119%)、営業利益率は -14%となっています。
キャッシュフロー
年次のキャッシュフローの推移は以下の通りです。2021/12期 (通期) の営業CFマージンは +8%となっています。
バランスシート(安全性)
2022/03期(Q1)の自己資本比率は 91%、流動比率2446 %、固定比率 4%、固定長期適合比率 4%となっており、安全性は良好な状態です。
自己資本比率 | 91% |
流動比率 | 2446% |
固定比率 | 4% |
固定長期適合比率 | 4% |
安全性の指標の見方が分からない方はこちらの書籍がおすすめ!
株価
現在の株価は ドル、PER(予) 倍(2022年5月 日時点)となっており、サル痘のニュースを受けて、5月18日比でSIGAの株価は+80%超の急騰を見せています。
出所:Trading View
<リアルタイムチャートはこちら>
まとめ(再掲)
最後にまとめ(再掲)です。
- シガ・テクノロジーズ(SIGA)は、新興感染症に対する医療対策など、健康安全保障市場に製品を提供する製薬企業
- 製品には天然痘治療薬 TPOXX(tecovirimat)の経口剤と静脈注射剤がある
- サル痘のニュースを受けて、5月18日比でSIGAの株価は+80%超の急騰
- 2021/12期 (通期) の売上高 134 百万ドル(YoY +7%)、営業利益率+67%
- ▶︎ 2022/03期(Q1)の売上高 11百万ドル(YoY +119%)、営業利益率は -14%
- 2021/12期 (通期) の営業CFマージンは +8%
- 2022/03期(Q1)の自己資本比率は 91%、流動比率2446 %、固定比率 4%、固定長期適合比率 4%
- 現在の株価は13.68ドル、PER(予)18.83倍(2022年5月 27日時点)
直近2年の売上・利益は堅調で、財務的な安全性は良好であるものの、業績の変動が大きく、天然痘治療薬TPOXXの需要次第で 業績が左右される銘柄で、株価はかなり急騰しているので、個人的にはいま飛び乗るのはリスクが大きいと感じます。
サル痘の感染拡大を受けてTPOXXの販売が今後も大きく伸びる可能性もあるので、業績や株価、関連ニュースは注視しておきたいと思います。
本記事がSIGAについて理解を深める一助になっていれば幸いです。
(投資は全て自己責任です。ご自身の判断と責任でお願いします。)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
良かったらTwitterで「いいね」「リツイート」、
ブログ村で「クリック」など応援よろしくお願いします。
おすすめの書籍
世界一の投資家バフェット氏のバリュー投資の考え方を学べます
米国屈指の投資家W・J・オニールの成長株発掘法!
バフェット太郎さんの”読みやすい”「米国株」高配当投資!
おすすめの証券会社
SBI証券(ネット証券最大手)
(以上)